スキーバスの事故を受け、ドライブレコーダーの取り付けを義務付けるという話が出ております。効果が望めないとは言いませんが、これが安全の装備といわれると、マスクマウントという形でここ数年のダイビングを記録している身としては、若干の違和感がないわけではありません。

何かの装備を義務付けたりすれば監督側はなんか仕事をした気がしたりするわけですが、このドライブレコーダーという装置はその運用の仕方で非常に大きくその効果に差が出るものだと思います。

お店の記事、マスクマウントカメラのところでも言っておりますが、少なくとも現状のドライブレコーダーの機能としては
“ガイドとしても、ゲストとしても、行動が適切であれば、安全潜水に向けきちんと行動をしている証明となり、行動に落ち度があれば、安全をないがしろにしている証明ともなってしまいます。ある意味下手なログや日報よりも記録としては非情なまでに正確。”ということ。

運転ということに置き換えてみれば、運用側、および運転者が「違反や過失の記録を残さないように行動する」という動機となるので、事故防止といえるかもしれませんが、事故の状況自体を防止したり収束させたりする性質のものではありません。
まあ、まずは抑止力というのが正しいかと・・・。

言ってしまえば、今のところただの記録装置ですからね。
単体ではイチ安全策のさらに一部分。

少なくとも、付けてたんだからいいんだろうっていうような。そんな免罪符にはなりません。

例えば現行のレコーダーなんかは停止直近何十分~(危機により異なる)とかの記録はされますがそれ以外のデータが残る保証はないわけですね。これであればまさに事故記録装置で、事故発生後にしかその役割を果たさないものです。

これでは残念ながら予防という意味合いすら希薄となり、運用と考えてみれば事故が発生した時の原因究明に真価を発揮し、しかもその状況自体の収束には一切寄与しないという。なんとも微妙にうれしくない言い方もできてしまいます。

逆に、しっかりとエンジン始動から停止までの全工程を記録し、それを生かす方向にシフトすれば、これならばその効果が期待できます。ヒヤリハットの洗い出し。事故的状況の分析。自身を客観視できる素晴らしいツールとなりえますが、そのためには使う側のエネルギーを相当要求するツールでもあります。

例えば僕のダイビング記録については、一度帰宅後に一通りさらっと確認、ここはと思うところを再確認、検証、そしてどう改善するかを考えるわけです。下手すればもう一回まるまる潜った時間を要する可能性もあるわけです。

これを長時間運転のものに対しておこなうのは現実的ではありませんが、例えば運転手や予備運転手(というのですかね)が危険を感じたときやヒヤリハットの時、他何か気になったところをマークしておければそこを再確認し対策を打つことも可能です。

やはり、記録は分析、反省、対策という手続きを踏まなければ、これは装備を生かしたことにならないと思うわけです。

 

記録という行為単体では安全策とはなりえません。
記録は分析、反省、対策という、地道な継続と運用をもって、
はじめて投じたエネルギーを超える大きな安全をもたらすものです。

 

たとえば各会社単位でなく、もっと大きな組織や業界として記録を集約し、しっかり分析すればドライバー全体の行動パターンや危険個所、不安な操作などを統計的に抽出できるでしょうし、その具体的な対策も打ちやすくなるでしょう。
例えば車のメーカさんで記録用サーバーを立てデーターベース化し新たな安全装置やシステムを開発してくれないですかね・・・。あるいはカーナビの塚機能で双方向通信で自動的にクラウドに保存されていくとか・・・。

あるいはさらに進めて、運転手の動向をリアルタイムでモニターし警告を出す、安全機能や装備を機能させる。あるいは運転手に代わって車両を停止させる・・・。
技術的にはすでに可能なのではないでしょうか。

ただ、あまりこう言うのを期待してしまうと、自動運転にとってかわられるのとどっちが先かという考え方もできてしまいますね・・・。運転が人間であることの意味が安全という枠の中でどう位置付けられるのやら・・・。

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